【玉石混交の精力剤】
さて、つねづね書いているように、精力剤の効果は玉石混交の世界。
まず定義が曖昧ということがあります。精力剤と一口に言っても、バイアグラのような医薬品系と、例えば絶倫粉のような健康食品系に分かれます。
このふたつは、使うシチュエーションも、効果もまったく違います。
医薬品系は総じて「とにかく勃起させます」といった効果効能といっていいでしょう。興奮してようがしてまいが、気持ち良かろうがどうだろうが、とにかく「勃起させます」。
これは機能障害があって、勃起ができないという人には重宝しますが、普通に健康な人が使うには考えものです。
バイアグラで無理に勃起だけさせても、なんて言うんでしょうね、男性器だけが頑張っちゃってる感じで、体につながってないような感じなんですよ。
気持ちのいいセックスがしたい、というのであれば、とにかく内側からカッカカッカしないといけないんで、バイアグラにはそういった効果はありません。
内側からカッカカッカ燃えるようなエナジーが湧き上がってくるのを望むのであれば、やはり健康食品系の精力剤を試すべきなのです。
さて、この健康食品系の精力剤、じつは即効性の強いものはあまりありません。なかには飲んですぐにある程度効くものもありますが、そういったものであってもやはり継続的に飲み続けないと、真の効果は実感できません。
この継続が大事ってところが、また、いい加減な精力剤を流通させる根源になってるんですよね。
ううん、まだ効かないのかな?まだか。まだ飲みが足りないのかな?といった具合に、判断のしどころを決めるのがたいへんです。
さらに、よく健康食品系の商品に注意書きで書いてあるように「効果には個人差があります」。
これ、販売側のいいわけではなくて、じっさいにそうなんですよね。
そもそも、それを飲むときの各人の体の状態、健康状態、どんな栄養素が足りてて、どんな栄養素が不足してるのか、そういった条件がぜんぶ違いますよね。
生活環境だけじゃなくて、持って生まれた体質ってのもありますから。
いわばそれぞれ違う体なんですから、健康食品の効きめもその違いに応じて違うんです。
そして最後にもう一点、意外に重要なポイントなんですが、いわゆるプラシーボ効果ってのがあります。
偽薬効果のことで、例えば腹痛の薬だって信じて飲むと、たとえそれが薬理的に何の効果もないビタミン剤のようなものだったとしても、腹痛が治ってしまう、という現象のことをいいます。
信じる者は損ばかりする昨今ですが、薬においてはその限りではありません。「信じる者は救われる」んです。
精力剤が総じて高いのも、じつはこのプラシーボ効果を演出するためだったりして。
人間、高額の買い物をすると、その自分の買い物は正しいと信じたいっていう自己正当化の欲求を感じます。
「これは高かったけど、でも確かに効果があった、だからおれは無駄な散財をしたわけじゃないんだ」―そう信じたい欲求から、そもそも、精力剤の効き目って「底上げ」されてて、プラシーボ効果を喚起しやすくなってるような気がします。
ま、いくつか挙げましたが、精力剤の世界が玉石混交な理由がおわかりになりましたでしょうか?
では、その玉石混交のなかから、玉だけを掴むことが可能なのか、というと、これがなかなか難しいんですよね。
ま、この連載ではそのガイドとなるべく、できるだけたくさんの精力剤を取り上げてるんですが、さっき書いたように効果には個人差がありますからね。私がダメ出ししたものでも、人によってはそれなりの効果を発揮する可能性も皆無じゃありません。
ただ、これだけ長い間精力剤を次々と試してきて、なんとなくの指針は見えてきたようにも思います。
まだぼんやりしてますが、一言で言えば、なーんだ、という簡単な結論になってしまいます。
つまり、「信用できる店―店員」を見つけろ、という一言に尽きます。
私の場合、たまに書いてますが、名古屋在住なので、名古屋といえば「あかひげ薬局」の出生の地ってことで、精力剤専門店「あかひげ薬局」を「行きつけの店」にしています。
とくに、名古屋の繁華街、錦や栄で遊ぶのに都合のいい「あかひげ薬局栄店」を愛用しています。
やっぱり専門店は、品揃えも、店員の知識レベルも違います。
とくに、そもそも入店した時点で「精力剤の客」ですから、自分の望む効き目を伝えるのに、一般の薬局のように躊躇する必要がないってのがいいです。
店に入るのがちょっと抵抗あるって人も多いと思うんですが、入るのは一瞬ですからね。
私は入るの自体は何の抵抗もありませんが、私のような人間でも、一般の薬局の一般の店員に、「今日はとにかく勃起したいんだ。勃起に即効性のあるやつってある?」と聞く勇気はありません。
ちゃんとした答えが返ってくるとも思えませんし、その店員が女性だったりしたら、なんかセクハラしてるような気にすらなる。
そんなことはないとは思いますが、「お客さんちょっと・・・」と裏に連れて行かれるんじゃないか?とか、いろいろ疑心してしまいます。
やはり専門店、それも裏さびれたあやしい店じゃなくて、しっかり営業してそうな明るい店が近くに見つけることが第一歩です。